今回は、サーファーの斉藤和行さんにインタビューしました!

にかほ市は海が近い場所で、サーフィンも楽しめますよね。サーフィンを楽しむためにはどんなことをすべきなのか教えていただきました!

Q:はじめに斉藤さんのご経歴と現在の活動を教えてください。 

サーフィンを始めたのは23歳の時です。今年48歳(※取材当時)なので、25年になります。現在は、にかほ市を中心に活動してる『サーフシーン』っていうショップがあるんですが、こちらのクラブに所属して活動しています。 


出身は由利本荘市ですが、結婚を機ににかほ市に引っ越してきました。その後、更にこのエリアの波の素晴らしさを知り、にかほ市のサーフィンを盛り上げたいと思い、こちらのクラブに所属しました。

Q:なるほど。にかほ市にサーフィンのクラブはいくつかあるんですか?

にかほ市には、一軒(サーフシーン)しかないですが、開業から28年目を迎える老舗です。

Q:ちなみに今の時期(※取材時12月)ってもうシーズンオフなんですか?

自分は一年を通してやってます。

Q:え!今の時期は寒すぎる…でも冬の寒さ用のスーツもありますもんね。

今のウェットスーツは、昔に比べたら保温性と柔らかさが向上し、動きやすく暖かいですよ。

Q:そうなんですね!すごい、ましてや運動中ですもんね。

汗をかくくらいですもん(笑)

Q:すごい、冬とは思えないですよね(笑)


Q:これは全部つけてやるんですか?

冬はそうですね。全部つけます。

Q:そうなんですね。もう手までがっつり。

目、鼻、口ぐらいです。

Q:たしかに冬の海はそうしないと凍ってしまいますよね。

Q:一番乗りやすい時期ってありますか? 

秋田県で良い波が立つシーズンは、春と秋くらいだと思います。

夏はサーフパンツ一枚で入れるのですが、低気圧や台風が通過しないと、小波かフラットな日が多いです。あと、梅雨時期もあまり波の変化はありませんね。

Q:雨が降るせいっていうことですか?

梅雨前線ができるじゃないですか。梅雨前線ができると、気圧変化が少なく、低気圧が通過しないと波が立ちづらいです。

梅雨時期って割と風もなく静かじゃないですか?波って風がないとできないので。

Q:そうなんですね。 梅雨って波ができにくいんですね。

太平洋側の方は波があるんですよ。

Q:そうなんですね。太平洋側とかは行ったりしますか?行くのは意外と時間がかかりますよね。

よくおじゃまさせていただくのは、青森県と宮城県ですかね。車の移動時間は、各県の向かうポイントにもよりますが、高速を使って片道3〜4時間ってとこですね。

1か条目 風と波予報をチェックすべし

風向・風速、波向・波高をチェックすべしです。

当たり前のことかもしれませんが、波がないと当然サーフィンはできないんです。

ただ、波があればいいって訳ではなくて、風との相性で波のコンディションが大きく左右するので大切です。その日の気圧配置によって、風と波のバランスは変化するので、場所によって海面の状態は変わってきます。

あらかじめ予報をチェックしておいて、どの場所でサーフィンするのかを決めています。

Q:風か波、どちらかが良ければいいわけじゃなくどちらも大切なんですね。

そうですね。簡単に言うと、波高があって、だし風(陸から海に向かって吹く風)、無風になる時がベストです。

Q:そういう情報はどこかアプリなどで見れるんですか?

ありますね。アプリによっては長期間の予報を確認できます。

昔のサーファーは、テレビや新聞の気圧配置をもとに風、波の強さや方向を自分なりに予測していたのですから、気象予報士顔負けです(笑)

Q:新聞だけの情報では難しいですね。

自分も始めた当初は、新聞やテレビの天気予報が頼りでしたから、今は本当に便利な世の中です。

2か条目 (サーフ)ポイントをチェックすべし

(サーフ)ポイントをチェックすべしです。

まずは予報を元にポイントに行くんですけど、実際にみて本当にいいコンディションなのか自分でチェックします。他にもいいポイントがないか色々考えながら決めています。

Q:同じ海でも少し場所を変えるだけで違いますか?

全然違います。

Q:よく行く海はどこですか?

自分が一番行くのは小砂川のクツカケですかね。

にかほ市内でも、クツカケだけではなく、沢山のポイントが点在しているんですよ。

Q:いいポイントを見極めるためのコツなどはありますか? 

サーファーの中では『地形』と呼んでいるんですが、海底の地形を知ることが大切です。海の中の砂のつき方や季節による変動も波に影響するので、普段から足を運び、見た目や実際に、地形を確認することも大事ですね。

3か条目 波乗り仲間と情報を共有するべし

波乗り仲間と情報共有すべしです。

エリアごとに、ポイントが点在しているので、 自分一人の足で色んなポイントをチェックするのは時間もかかって大変です。日本海の波はすごく短命というか、太平洋に比べて日本海は海域が狭いじゃないですか。だから低気圧が入ってきても、通過するとすぐに波がなくなってしまいます。

時間も限られてますし、すぐに場所を決めてすぐに海に入りたいじゃないですか。

Q:そうですね。 

だからなるべく仲間と情報共有しています。 

Q:今はSNSもあるので、友達や仲間を作りやすいですよね。SNSでサーフィンメインのアカウントがあったりするんですか?

あります!俺はサーフィンのことが大体メインですかね。

Q:今は大会に出たりされていますか?

自分のクラブの大会がありますね。あとは、他のショップ主催の大会もあります。

あと『NSA』っていうアマチュアのサーファーの団体のようなものがあって、そこに所属していると、NSA主催の大会にエントリーできたりします。あと、級位やジャッジ資格を受験して取得することができます。

Q:資格とかもあるんですね。

大会での選手の競技を審査するジャッジする資格があります。

波をジャッジする人の資格が取れたりしますね。

自分はエンジョイサーファーですけど…(汗)

Q:楽しむっていう方に近いんですか?

そうですね。コンペ思考と言うより、楽しむ派です(笑)

4か条目 波があったら入水すべし

日本海は波が本当に短命というか、 限られた時にしかないので、波がある時にとりあえず入っておかないと、なかなか上達しないです。

Q:そうなんですか?

太平洋側の方が波に恵まれた日が多いと思います。

Q:太平洋側の方が乗りやすかったり、入りやすいのでしょうか?

波の質はやはり海域に比例して、太平洋は一つの波のうねりの幅も広くパワーがあります。日本海はうねりの間隔も狭くパワーのある波は少ないです。パワーのある波が発生する発達した低気圧や台風の通過を期待しています。

5か条目 あいさつ、ルール、マナーを守るべし

ルールやマナーで言うと、サーフィンにもルールがあります。「一本の波には一人しか乗れない」っていう、『ワンマンワンウェーブ』っていうルールです。

波ってうねりが白波に崩れるところから乗るんですけど、それが同一方向じゃなければ左右逆の方向へ乗っていくのは全然オッケーです。同一方向だった場合、白波に一番近いサーファーに優先権があります。

Q:それは暗黙の了解のようなものですか?

暗黙の了解ですね。でも見えなかったりして、乗ってしまう場合があるので、気づいたらすぐ波から降りて謝ることが大事ですね。

Q:事前にルールを知っておく必要があるんですね。ルールを知らないと危ないかもしれないですね。

事故やトラブルを防ぐためにもルールは必要ですよね。初心者のうちは経験者と一緒に入った方が良いと思います。

あと、地元の近隣の方や地元のサーファーと会ったら、挨拶をすることでお互い気持ちよくサーフィンができると思います。

Q:挨拶は基本ですもんね。

Q:話していただいた5か条は、海に入る前やマナーを中心に教えてもらいましたが、波に入ってからサーフィンで一番大切なことはありますか?

サーフィン問わず、 自分が好きなことをやっている時って一番ストレスフリーっていうか、夢中になれると思います。どんなコンディションでも、楽しむのが一番大事です。ちょっと波が悪い時に、今日は波が悪いから入らないとかじゃなくて、入ってみて、この波でもこれぐらいできるなとか、ちょっとしたことでも目標を持ったりすることが大切です。

Q:最後の質問ですが、斉藤さんにとってにかほ市とはどういうところですか? 

サーフィンを通じて思うことは、にかほ市は波のコンディションが素晴らしい地域だと思うんですよ。 そしてロケーションも最高だと思います。

クツカケなんて日本中で考えてもなかなかお目にかからない、雰囲気ある場所だと思ってます。

夕陽が沈むタイミングで波のコンディションさえ整えば、夕陽が透き通った波のキャンバスを滑走できます!

Q:すごく綺麗なんですね。 

にかほ市は海だけでなく、鳥海山や滝、温泉等、癒しに溢れた素晴らしい最高の地域です。

海が近いにかほ市だからこそサーフィンを楽しめますよね。

斉藤和行さん、ありがとうございました!

この記事を書いた人

斉藤和行