以前文化人で取材した佐々木慶太(ささきけいた)さんが所属する金浦神楽の練習と公演にお邪魔しました。
過去の記事はコチラから
佐々木慶太さんの記事:https://tegake.com/bunka-7/
−金浦神楽の歴史
江戸時代末期、元町の北に黒川村という集落があり、今から約400年前に京の都からやってきた奉公人によって伝播されたのが始まりとされています。
永年同地で伝承されてきましたが、戦後、元町の若者達が町を盛り上げる為に活気あるこの太鼓の演技を習得し、豊作、豊漁、安全を祈願して金浦山神社への奉納行事として、復興させたそうです。
昭和53年には「無形民俗文化財」に指定されました。
−金浦神楽の紹介
主な公演日は、5月第2土曜日・日曜日の祭典だそうです。
現在は28人ほど保存会の会員がいるということで、InstagramやYouTubeなどにも載せているそうなので、ぜひチェックしてみてください。
−地図、アクセス
祭典は、町内を練り歩きながら演舞するそうですが、締めは必ずにかほ市労働研修センター・エニワン前にて行われるそうです。
−練習風景
太鼓の前でバチを持って一礼してから、演舞が始まります。
慶太さんいわく、金浦神楽の見どころは足と両手を広げて大きく、紅白のバチを回しながら叩くところだそうです。
ダイナミックにバチを回して叩くことでとても華やかに見えました!
金浦神楽は、全国でも珍しい太鼓を”背にして”打つ神楽で、太鼓を背にして前を向いていているのにも関わらず、まるで太鼓が見えているかのようなバチ捌きでした。
金浦神楽は歳や性別関係なく誰でもできるそうです。
小学生くらいの子供達も参加していましたが、大人と同じようにバチを回しながらしっかりと太鼓を叩いています。すごい…。
太鼓を叩くにはまだ背が足りなさそうな男の子が、廊下で一生懸命練習している姿も見られました。立派な継承者になる予感ですね!
−楽器の紹介
太鼓以外にも楽器があります。太鼓だけでなく、笛や鐘の音があることで風情を感じました。 ※上から、鐘、篠笛
−公演の様子
にかほ市鳥海山伝承芸能祭での金浦神楽の様子です。練習と違い、衣装やメイクがあるためとても迫力があります。
〜演舞の流れ〜
1.車切り
2.車切り通り
3.奉納神楽(ほうのうかぐら)
4.通り神楽
5.宵通り神楽(よいとおりかぐら)
6.早替奉納神楽
金浦神楽には演目が6つあり、中でも早替奉納神楽は演者が入れ替わりながら太鼓を打つ演目で、音色が途切れることなく3人同時に何度も入れ替わる場面がありました。実際に見ると全員の息がぴったりでまさに阿吽の呼吸でした!たくさん練習を積み重ねてきた努力と団結力あってこそではないでしょうか。
今回は、実際の祭典の様子をお届けすることができず残念でしたが、たくさんの魅力と伝統が詰まった金浦神楽をぜひ現地で堪能してみてはいかがでしょうか?