今回は『Leather & Diner knc』を営む木内正信さんにインタビューしました。『Leather & Diner knc』は秋田県内でも数少ないハンバーガー専門店で、革製品のオーダー専門店を併設、雑貨の取り扱いも行っています。そんなお店を営む木内正信さんの1日のルーティンをお聞きしました!
Q:木内さんのご経歴と、現在どのような活動をされているか教えてください。
元々地元の高校を出て、就職で関西の方へ行きました。23歳のときに革製品のお店を関西で開業して8年間やりました。
5年前に、にかほに帰ってきました。元々仁賀保郵便局の反対側の方にお店があったんですけど、そこで4年間やった後に、2021年の11月にDinerを併設して移転オープンし、今に至ります。
Q:革製品をやろうと思ったきっかけを教えてください。
元々物を作ることは好きだったので、それの延長で革に行きつきました。
元々は委託販売をしていたんですけど、それから自分の店を持つという流れになって開業したような感じですね。
Q:革製品の他に今はハンバーガーもやられていますが、どんな流れだったんですか?
ハンバーガーが好きというか、アメリカ文化が好きだったのでそういう流れがありました。且つここら辺にないお店、大きく見れば秋田県内でも数少ないお店をなにか…ということで、ハンバーガーに至ったのはごく自然な流れかなと思います。
こういう雰囲気も凄く好きなのでお酒とかもやったりとか、理想的な店づくりができたかなという感じですね。
Q:お店の雰囲気は一番大事にされているんですか?
そうですね。自分が一番長くいる場所なので自分が一番居心地がよくないと。なので自分達で改装しました。業者に頼むっていう手もあるんですけど、なかなか自分のイメージがそのままできなくて難しいというので、であれば最初から自分の手で作り上げた方が納得がいくものができるかなと思いました。
Q:凄く店内がオシャレですよね。
そうですね。結構細かいところまでいろいろとやっているので、自分のなかではいい雰囲気にできたかなと思います。
Q:小物系とかも多いと思いますがどこで入手しているんですか?
元々革製品と雑貨もちょっと販売しながらやっていて、自分が好きということもあり収集癖みたいなところからの延長で仕入れ先の繋がりができて…みたいな感じです。
実際アメリカから仕入れているものもあります。結構古いものが好きなので、1950年代とか60年代とか。自分がいいと思うものを置いているような感じですね。
Q:雑貨屋さんにはよく行かれるんですか?
そうですね。でもここらへん(にかほ市付近)は結構少ないじゃないですか。だからわざわざ行ったりするわけではないですけど、いいところがあれば行きたいですね。
ルーティン
AM 6:00 起床。天気予報の確認(ダイナー仕込み量の計画)
朝起きてまず天気予報の確認をします。これは癖なんですけど、朝一半分寝ぼけたような感じで天気予報開いて…。今は性能が凄くて雨雲レーダーとかあるじゃないですか。何時に雨が降るかとかも分かるので、雨風強かったり、天気が悪かったりとかするとお客さんの来店にも影響があるので。
そういうのを見て「今日晴れるな」とか。これが結構当たり前の流れになってますね。
Q:やっぱり結構天気で左右されたりがあるんですね。
そうですね。車社会なのでめちゃくちゃ左右されるかっていったらそうでもないですけど、やっぱり雨風強かったりすると出歩くのも億劫になるので。今の時期になると、寒くなるとあたたかいものが食べたくなるとかですね。
Q:天気予報の確認以外にもルーティンはありますか?
普通の流れですね。朝起きて顔を洗って歯を磨いて朝ご飯を食べて…子ども達を送り出してちょっとニュース見たりして、8時前には出勤しているかなという感じです。
AM 8:00 出勤。メールチェック、珈琲を淹れる。
8時くらいに出勤して、まず最初にパソコンを開いてメールのチェックとかSNSのチェックをします。コメントが入っていたり予約が入っていたりするのでチェックをします。
自宅にいるときに、予約をお願いしますって言われてもなかなか把握しきれていないので、お店に行ってから返事をしますというようにしています。
作業をしながら、絶対コーヒーを朝自分で淹れて飲むっていうのは習慣です。そのコーヒーのカップも『ファイヤーキング』っていうんですけど、昔のコップを使ってっていうのはやってますね。
Q:コーヒーも結構こだわられているんですか?
そうですね、豆とか。お客さんに出すのはコーヒーメーカーで出しているんですけど、自分で飲むのは自分の手で淹れています。手間はかかるんですけど。
そういう時間は大事にしたいなっていうのはあります。
あとは道具の手入れなんですけど、革をやるときの道具の手入れです。革包丁という特殊な工具があるんですけど、そういうのを砥石で研いだりして1日を始める感じですね。
Q:忙しいなかにも、自分を労わるような時間があるのは素敵ですね。
AM 9:00 道具の手入れ
AM 11:00 開店
Q:11時に開店して主にどんなことをやられていますか?
私は基本裏にいて作業をしています。ちょっとバタバタとしたら顔出したりとか、革のお客さんが来たら打ち合わせしたりとかですね。
ケースバイケースで基本的には革の方をずっとという感じですね。
PM 15:00 珈琲を淹れる
14時とか15時くらいにハンバーガーの方が落ち着くので、もう1回またコーヒーを淹れて…という感じです。
やっぱり作業をしていれば本当に時間はあっという間に過ぎてしまいます。集中しているのであっという間に閉店ですね。
Q:革製品は一つ作るのにどのくらいかかるんですか?物によってバラバラだとは思いますが…。
例えば長財布とかだったら1日半とかです。でも、そういうのもパターンが決まっているのであればそのくらいなんですけど、やっぱりオーダーだとサイズを「もうちょっとこうしてほしい」とか、「デザインこうしてほしい」とか…。あれをしてほしい、これをしてほしいとなると型から作らないといけないので、その分どうしても時間はかかってしまいますね。
革製品が好きな人ってこだわって注文してくれるので、いいとこどりじゃないですけど、あれもしてこれもしてみたいなっていうのが多かったりします。
Q:結構オーダーも入っていますか?
そうですね、常にパンパンな感じです。2〜3ヶ月はお待ちいただいているような感じですね。待ってもいいって言ってくれる人がいます。
元々Dinerを併設したのは、革製品に対しての窓口を広げたいっていう目的も一つあるので。待ってる間にこっちの製品を見てもらって、オーダーしてもらうっていう。
逆もまた然りで、革のお話に来て待ってる間にいい匂いがしてきて、ハンバーガー買って帰るみたいな。どっちもどっちをさせたくて、そういう意味ではいい感じに狙い通りかなっていうのはあります。
Q:なるほど。ハンバーガーを頼んでいる待ち時間とかに見ちゃいますもんね。
そうですね。ちらっと見るだけでもいいですし、並んでるだけで楽しいじゃないですか。おもちゃ箱みたいな。わくわくどきどきさせるというか。そういうのも店の雰囲気作りの一つかなと思います。
Q:なかなか自分でそういう雑貨を集めようと思ってもできないですよね。
そうですね。そういうのを見ながら食べるだけでも、非日常みたいな感じだと思います。他の店とはまた違う雰囲気を出したいなと思っていますね。
Leather & Diner knc 木内正信氏のルーティーン Vol.2に続く。
ハンバーガーと革製品の2つが組み合わさった店舗は、訪れた人をワクワクさせそうですね。続編では、お店の閉店後からのルーティンについてお話を伺いました。ぜひ続編もご覧ください!