今回は、シンガーソングライターとして幅広い活動をされている、佐々木恵介さんにインタビューしました。
にかほ市を拠点に各地を飛び回る1日にはどんなルーティンがあるのでしょうか?詳しくお話を聞いてみました!


Q:まず初めに恵介さんの経歴と現在の活動内容について教えてください。

今はソロシンガーソングライターとして2020年の1月から活動を始めています。2019年までは『ケースケ&マサ』っていう2人組で活動していたんですが解散して、2020年の1月からシンガーソングライターとして、ソロで活動させていただいています。

あと、にかほ市のふるさと宣伝大使も務めさせていただいています。その他に、私を含めたシンガーソングライター2人とお笑い芸人さん2人の計4人のユニット『柴川勇介』で、ABSラジオの番組をさせていただいています。また、ボイストレーナーの先生も、ソロになったのと同時にやっていますね。

Q:シンガーソングライターという仕事を始めるきっかけを教えてください。

元々僕は(音楽デュオの)『ゆず』が好きで。その前の相方とも、『ゆず』が好きという事で意気投合して、いろんな家でゆずの曲をカバーして歌っていました。それが、卒業と同時にオリジナルソングを作って、いろんなイベントに行くようになってから、いろんな方に知られるようになってきました。

一番のきっかけは、高校の卒業式のホームルームのときですね。当時の担任の先生から、「クラスのみんなの前でオリジナルソングを歌ってくれませんか」と言っていただいて。そこで歌って、人前で歌う楽しさを知ったいうのが一番大きいかもしれないですね。

Q:マサさんとはどういう繋がりだったんですか?

高校2年生の時に同じクラスになって、彼も歌もやっているっていう話から友達になって、一緒にやり始めました。

Q:高校卒業されてからは、どこか企業に就職されたんですか?

高校卒業から27歳まで、ずっと工場で溶接業の仕事をしていました。その仕事をしながら、ちょっと音楽活動もして…という感じですね。

Q:27歳からは音楽一本ですか?

はい。今、所属している秋田県の芸能事務所から「一緒にやらないか」って言ってもらえて。それからは音楽一本でやってますね。

Q:ありがとうございます。では、お仕事の1日のルーティンについて教えてください。

ルーティン

AM 6:00 起床 まずは目覚めのコーヒー。

基本的にイベントはお昼にすることが多いんですが、それでも朝の6時には必ず起きます。自分はコーヒーを飲まないと目が覚めないタイプなので、必ずコーヒーを飲みます。その後ライブの出番の3時間前には、声出しと、ギター弾くための指の体操をします。それをしないと、やっぱりスイッチが入らないですね。

Q:コーヒーは自分でドリップして淹れられるんですか?

いえ、マシンです。あの「ピッ」てボタンを押すと出てくるやつ。あれじゃないと駄目なんですよ。ベッドから起きて、マシンをいじくって、コーヒーを飲んでですね。

ライブ3時間前 声出しと指の体操

ライブ1時間30分前 会場入り 現場の雰囲気と客層を確認

現場への入り時間が大体開演の1時間前とかなんですが、僕の場合はその入り時間の更に30分前に入って、その現場の雰囲気やお客さんの層を見ます。そうやって雰囲気に馴染んでからじゃないと、自分としては不安なんです。だから必ず、入り時間よりもちょっと早い時間に入って、雰囲気に馴染んで…っていうところから始めてます。

あと本番前は、やっぱり声出しや、その日に歌う曲の練習などをします。ただ、その日に歌う歌のリストを一応事前に決めてはくるんですけれども、お客さんの層を見て「この曲のカバーを歌った方がいいかなあ」と思えば、入れ替えたりします。

Q:長い間音楽活動されていると思うんですけれども、今でもライブに入る前は緊張しますか?

ライブに慣れてきた今は、そんなに緊張はしなくなりました。でも、友達が来ることを事前に知っている時は、それを意識して緊張します。
Q:最初の頃は緊張したんですか?

最初はすごかったです、緊張して。全然もうダメでした。そのせいで思い通りのパフォーマンスもできなくて、「どうすればいいんだろうな」と考えました。その事を先輩に相談した時に、「やっぱり場数踏まないと無理だ」と言っていただいて。それから徐々に徐々に緊張しなくなりました。

Q:そうなんですね。歌う曲のリストはご自身でいろいろ組み立てられると思うんですが、どういう基準で決めていかれるんですか?

まず基本的にオリジナル曲は歌います。でも、初めて行く現場だと、いきなり自分の曲を歌っても、お客さんがわからないと思うんです。なので、最初はみんなが知っている曲やお客さんの年齢層に合った曲をカバーで歌います。

そこで掴んでから、オリジナルを聞いてもらうというような工夫はします。あと、必ず最初と最後は盛り上がる曲を歌うようにしています。

Q:会場の年齢層を事前に把握するというのが重要なんですね。

そうですね。初めて行くところは、やっぱりわからないので。保育園を始めいろいろな施設に歌いに行っているので、ある程度のレパートリーは持っています。

そして現場に行って、例えば「今日はちょっと高齢者の方が多いな」となれば、自分のオリジナル曲を削ってでも、その年代の方に合った曲を多めにするとか。そういう工夫はしていますね。

Q:保育園にも行かれてるんですか?

自分たちで作った『にかほ体操』という曲と体操を広めるために、地元のダンススクール『ジャングルキッズ』の先生と一緒に保育園を訪問する活動をしています。

ライブ後 まず反省。その後ゲームとフィギュア鑑賞でリフレッシュ

仕事後は、やっぱりその日のライブの反省から入りますね。自分で歌った曲やライブのMCも大体全部頭に入っているので、「あの場面でこう言えば、盛り上げられたかなあ」という感じです。

その後は、スマホでゲームをしていますね。今までは音楽が趣味だったんですけれども、今はそれが仕事になったので、別のことを趣味にしたいと思って。

あと今は、『ドラゴンボール』のフィギュアをめちゃめちゃ集めています。部屋にこういっぱい並んだ感じなんですけど、それを見て…癒されてますね。(笑)

Q:ちゃんとフィギュアを飾る専用の棚も買われているんですか?

そうなんですよ、買っちゃったんですよ。(笑)買っちゃったからには、集めなきゃなと思って。それを見て、「今日も頑張ったな」って癒されてます。

Q:やっぱりそういう棚があると、埋めていきたくなりますよね。

そう、埋めたいんですよ。なるべく埋めるように買ったりしますね。

Q:フィギュア集めが今の趣味ですか?

そうですね、うん。癒しですね。
 
Q:先ほどゲームもやられると言われてましたが…。

そうなんです、スマホのゲームですね。元々野球やっていたので、スマホの野球ゲームを気分転換にやってるって感じですかね。

Q:なるほど。ボイストレーナーもやられているということでしたが、どこかで定期的に教えられているんですか?

そうですね。秋田オーパにある事務所へ併設しているスタジオで、毎週月曜日に教えています。他に水曜日には、本荘市にあるコンノ楽器さんでもやっています。他にはにかほ市の金浦公民館でもレッスンをしています。

Q:生徒さんは結構多いですか?

始めてまだ1年なんですけれども、それでも生徒さんが徐々に集まってきてくれていて、すごく楽しいですね。

Q:年齢層ってどういう感じなんですか?結構幅広くいるんですか?

若い女性が多いですね。高校生から30代ぐらいの女性がほとんどですかね。

Q:そうなんですね。そこからどんどんデビューしていく方が増えたらいいですね!

そうですね。中にはアイドルを目指してやっている子もいるので、その子たちもやっぱりもっともっと上達して、みんなの前で披露できるようになればいいなって思っています。

Q:プロデュースとかもされるんですか?

同じ事務所にアイドルグループがいまして、今はその子たちへの楽曲作りなどしています。

Q:ではこれからやってみたい事はありますか?

今年は地元でソロになって初のワンマンライブをしたんですが、もっと大きい規模のワンマンライブをしたいなっていうのが一つですね。

あとはいつか近いうちに、にかほ市で音楽フェスをやりたいなと思っています。にかほ市で活動している子たちはもちろん、自分の音楽仲間の方たちを呼んで、地元にかほ市でフェスをやりたいなっていうのは夢ですね。

Q:にかほ市で音楽フェスとか、あるイメージがないですよね。

先になって動いていた人がいないので。それこそ高橋優さんがやっているようなフェスのもうちょっと地元版な事を、僕は地元のにかほ市でやってみたいなって思っています。夢でもありますね。

Q:楽曲のほとんどはにかほ市の景色などからインスピレーションを受けているんですか?

そうなんですよ。基本僕が曲を作る時って、妄想で作るんですよね。恋愛の曲とかが多いんですけど、それも妄想で作っていて。それもにかほ市のどこかの景色を見たときに、そこから物語のイメージが浮かんできて作り始めるって感じですね。

佐々木恵介さんのCD

Q:楽曲制作をしていて、行き詰まることはあるんですか?

あります、あります。そういうときって何をやってもうまくいかないので、日にちを置いて、ちょっと頭リセットしてから作ったりしますね。あとはたまに他の人からアドバイスをもらったりします。本当に自分の家族の何気ない「こういうのいいんじゃない」っていうものの中に、意外と「あ、それいいかも」っていうのが多いので。

Q:やっぱりそういう事もあるんですね。

ありますよ。曲の作り方って、無限にパターンがあるので。そういうので作るのも楽しいなと思います。

Q:なるほど。にかほ市が癒しというお話が出たと思うんですが、一番の癒しスポットはありますか?

僕、仁賀保高原がめっちゃ好きなんですよね。本当に好きで、しょっちゅう行ってるんですよ。だからなかなか行けない冬は、悲しいですね。

Q:例えば仁賀保高原にギター持っていって、ちょっと弾くとかもあるんですか?

それはなかったですね。ジャケット写真は撮ったことがあるんですけれど…ギターを持っていくのはありですね。アイデアとしてもらいます。

Q:それこそ仁賀保高原でライブとか。

仁賀保高原にひばり荘ってあるじゃないですか。そこを降りたところに広いグラウンドみたいな場所があって、「あそこでやれたらいいなあ」っていうのは、ずっと頭の中にあります。

Q:そこが一番のおすすめスポットですか?

僕はそうですね。あとは大澗海水浴場ですね。そこも夕日が綺麗で、夏になったら夕方にしょっちゅう行ってますね。

Q:それはなにか行き詰まったときに行かれるんですか?それとも、そういうのは関係なく行かれるんですか?

もしかしたらちょっと疲れたときに行ってるのかもしれないです。無意識に何か「ああ、海行こう」ってなります。

Q:恵介さんにとって音楽はどういう存在ですか?

音楽は本当に自分の人生になくてはならない物ですね。自分で作って歌っているのもそうなんですけど、元々ゆずの『栄光の架橋』といった曲ですごく励まされて。やっぱりそこで「音楽の力ってすげえな」と思って。歌うにしても自分が聞くにしても、本当に音楽は自分の人生にはなくてはならないものという思いが、やっぱり一番大きいですよね。

Q:では最後に、恵介さんにとってにかほ市とは何ですか?

一言で言うと「癒し」なんです。本当ににかほ市の景色とか、めちゃめちゃ大好きです。生まれてもう35年ここにいるんですけど、毎日見飽きない。そのぐらい好きですね。

自分で作る曲って物語形式が多くて、全部自分が好きなにかほ市の場所や景色からその物語を作っていくんです。そのぐらい好きなんですよね。毎日見ても見飽きないこの景色など、僕にとってにかほ市が癒しかなと思います。

にかほ市の景色が曲作りの源であり、癒しでもあると語るケースケこと佐々木恵介さん。夢であるにかほ市での音楽フェスの開催に向けての活動を、更に応援したくなりました。佐々木恵介さん、ありがとうございました!


この記事を書いた人

佐々木恵介