この記事は『我妻颯氏の釜ヶ台番楽への想いVol.1』の続編です。今回は、釜ヶ台番楽への想いや将来についてインタビューします。

Q:釜ヶ台番楽が将来的にどうなればいいなとかありますか?

とりあえず、担い手不足にならないようになってほしいというのはありますね。あとは、東京とか世界で舞うことができればもっと有名になれるのかなって思っています。やっぱりなくなってほしくない想いが強いですね。

Q:認知が広がれば担い手も増えそうですよね。

Q:現在はどんな想いで活動されていますか?

釜ヶ台番楽保存会がなくなるのを防ぎたいのはあるんですけど、やっぱり演目ひとつひとつを無くしちゃいけないなという思いもあります。今はとりあえず、3演目を覚えている途中なんですけど、いずれは全部できるようにして、後から入ってくる後継者に対して教えたりできたらいいなって思っています。

Q:演目ひとつひとつに意味があると思うんですけど、今練習されている3演目はどのようなものですか?

一つ目は、『拝舞』という舞です。烏帽子をして、刀を刺した格好をしている舞です。

二つ目は、武士の『熊谷次郎』という源氏の人の舞です。

三つ目は、獅子舞です。無病息災の舞いです。似ている動きはありますけど、それぞれ見せ場が違います。

それが楽しくてどんどん「覚えよう」ってなります。

Q:この3つを選んだ理由はなんですか?

一つ目は、拝舞というんですが、この舞は自分からやりたいと言ってやりました。

二つ目は、師匠がよかったら教えると言っていただき教えてもらっています。

三つ目も、自分からやりたいと言って教えてもらっています。やりたい理由は特に考えたことはなかったです。直感的に「やりたい」という感じでした。

Q:釜ヶ台番楽の直近の課題に対する解決策などはありますか?

20代でも若いのですが、実は小学生もいるんです。その小学生も今舞をおこなっています。小学生からやっているところは、あまりないのかなと思います。

Q:小学生とか子どもの世代から伝えて、後継者不足を防ぐ対策をしているということですね。

そうですね。

Q:今後この番楽というものを、どういったところに見せていきたいと思いますか?

できれば秋田県以外の人に見てもらいたいです。まずは東北の他県に見せたいなと思っています。

Q:やはり番楽は、にかほ市に見に来て欲しいですか?それとも出向いて見せたいですか?

できればここに来て欲しいです。ここでしかできないパフォーマンスがあるので。

釜ヶ台番楽は客席に来る舞があるので、それが出来るステージがあればいいんですけど。ここならそういったパフォーマンスもできるので、ここに来て見てもらった方がより楽しめると思います。

Q:どのような人が番楽に興味を持つと思いますか?

伝統芸能が好きな人は確実に興味を持ってくれると思います。

伝統芸能をあまり知らない人に対しても見せることで興味を持って、見に来てくれたり、入りたいと思ってくれる人がいればと思っています。

Q:個人的な部分でも構いませんので、こういうことやりたいってことはありますか?

実は釜ヶ台だけじゃないんですけど、なくなった演目っていくつもあって…今は18演目ほどなんですけど、本当はもっとあるはずなんですよ。本当に無くなってしまった舞は太鼓のリズムや歌詞などもないんです。自分がいる間にそれを復活させたいと思っているんです。

でも、なくなった舞を復活させることはそう簡単にはいかないんですよ。何も残っていないので、やりようがないという感じです。

でも、ここら辺の地域って大体、同じ舞が伝えられていて、他のところに教えてもらって、自分達のテンポに直していくことはできるらしいです。伝えられた時にあったものが違っても、演目として元に戻せるのかなと思います。そういうこともやっていきたいなと思っています。

Q:釜ヶ台番楽と他の番楽との違いを教えてください。

他の番楽を見ていると演目が固いように見えるんですよね。でも、釜ヶ台番楽って見ててすごく楽しい、笑えてくるというか…面白い感じなのでそこが一番の特徴ですかね。舞っている人の掛け合いや、動きもなかなか他にはない面白い動きがあるので。そういう面白さもありつつ、やっぱりかっこいいと思います。

Q:では最後の質問です。我妻さんにとってにかほ市とは?

”宝の山”ですよ。にかほ市は。伝統芸能もですし、自然も山と海があって。そういう場所ってなかなかないのかなって思います。色んな意味で宝の山です。

この記事を書いた人

我妻颯

金浦地域から釜ヶ台番楽を継承し、釜ヶ台番楽保存会で活躍されている。若くして文化を継承し、文化の魅力発信を行なっている。