皆さんは、池田修三さんをご存知ですか?

池田修三(いけだ しゅうぞう)さんは、秋田県にかほ市象潟町生まれの木版画家です。
モノクロ版画からはじまり、多色摺りに移行され、全国主要都市で個展も開催されました。2004(平成16)年に82歳で逝去されましたが、今もなお愛され続ける作品を残されています。

池田修三さんのWebサイトはこちら

そんな池田修三さんのミニ木版画展が、池田修三木版画展をサポートするボランティアの皆様の力で開催されました。
筆者は、初日にお邪魔しました。(※2023年4月29日)

ミニ木版画展は象潟駅のすぐ近くにある「ギャラリーしばた」で開催されました。ギャラリーしばたは象潟駅から徒歩30秒ほど。入り口にはのぼりが飾られていました。

今回の展示は、池田修三木版画展をサポートするボランティアの皆様が、ご自身で持っている作品を持ち寄り展示されているのだとか。

ー地元だけではない、全国各地に広がる魅力

ギャラリー内で、気になるものを見つけました。「どこからきた?」というアンケートです。

ボランティアの方に伺うと、「池田修三作品を見るために県外から足を運ぶ方も多いので作ってみました。」との事。

にかほ市だけではなく、全国各地にファンが多い池田修三作品の素晴らしさを感じました。

ー見て、参加して楽しむ展示方法


入り口で丸シールを受け取り、展示されている作品の中から気に入った作品にシールを貼ることができます。見て、参加して楽しめる展示方法が素敵です。

「どれもいいから選べないね。」「私もこの作品、好きだな。」なんて会話をしながらシールを貼るのは新しい展示の楽しみ方かもしれません。

筆者もシールを貼って参加しました。

一人で伺ったのですが、自分がシールを貼りたい作品にシールが貼られていると、「分かる!!この作品、素敵ですよね。」なんて思いながら、まるで誰かと会話を楽しんでいるかのような体験ができました。

ー色の違いに驚く

木版画は版があれば何枚も刷ることができます。

こちらの作品は、使われている版は同じ。ですが使われている色が異なります。版が同じ作品でも使われている色が違うと、まったく違う表情にみえます。

ーそれぞれの形で作品を楽しむ

2004(平成16)年に82歳で逝去されたこともあり、2023年の現在は作品がなかなか手に入らないそうです。筆者も作品が欲しいと思いましたが、販売されていないので手に入れることは困難です。

版画を手に入れることが難しいからこそ、それぞれの形で作品を楽しむ方法が考えられています。

ステッカーやポストカードを額縁に入れたり、タイルに貼ったりして飾ったり…。

「ポストカードでも額縁に入れるだけで全然見え方が違うよね。」なんて話しながら、それぞれのアレンジで作品を楽しんでいる姿が印象的でした。



ーサポーターの愛と尊敬のあらわれ

筆者が「すごい…!」と感じたのは、こちら。

なんとこちらは、池田修三木版画展をサポートするボランティアの皆様が集めた池田修三さんに関わる資料。

作品だけではなく、新聞の切り抜きや当時のイベントのチラシなど、池田修三さんに関わる資料も見ることができました。

手に取ると、一枚一枚、どれだけ小さいものでも綺麗にファイリングされています。

そのファイルが何冊も積み上がっている様子は、池田修三先生への愛と尊敬を感じました。

今回の展示会に伺い、尊敬を持ったサポーターの方々がいるからこそ、今もなお作品が愛され続けているのだと感じました。

展示会は、にかほ市内を中心に不定期に開催されています。

にかほ市のどこかで、池田修三作品をご覧ください。

そして、池田修三さんを心から尊敬され、作品の魅力を伝えるサポーターの方々の姿もご覧ください。


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この記事を書いた人

TeGAKe

地域の未来を手がけるプラットフォームとして、秋田県にかほ市で活躍する地域プレイヤーのインタビュー記事などを発信するWebメディア